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シルクスクリーンって知ってますか?


目次

  1. シルクスクリーンの基本
  2. シルクスクリーンのやり方
  3. シルクスクリーンで使われる材料
  4. エレクトロニクスにも使われるスクリーン印刷
  5. 昔はやったプリントゴッコ、その技術はシルクスクリーン!
  6. フルカラーも可能なシルクスクリーン
  7. コツと注意点
  8. 僕が使っている道具

1. シルクスクリーンの基本

シルクスクリーンは、メッシュを通してインクを転写する古くから使われている印刷技術です。メッシュの部分は、インクが通る部分と通らない部分に分かれており、そこにインクを押し込むことでデザインを転写します。元々は、メッシュにはシルク(絹)が使われていたため「シルクスクリーン」と呼ばれていますが、今では耐久性のあるポリエステルやナイロンが主流です。

この技術は、非常に自由度が高く、布や紙に限らず、木材やプラスチックなど様々な素材にも応用できるのが魅力です。デザイナーやアーティストがオリジナルの作品を作るのに用いるほか、Tシャツやポスターの印刷、ロゴ入りグッズの制作にも広く利用されています。


2. シルクスクリーンのやり方

シルクスクリーン印刷の基本的なプロセスはシンプルですが、いくつかのステップを踏む必要があります。まず、スクリーンにデザインを転写します。これには感光剤を使った方法や、手描きでデザインを直接描き込む方法もあります。感光剤を使う場合は、光を当てて固まる性質を利用して、デザインの部分だけがインクを通すようにスクリーンを加工します。

次に、インクをスクリーンに載せて、スキージという道具を使ってインクを押し広げながら転写します。この時、デザインの部分だけが布や紙に転写されます。スキージを使う際の力加減がとても重要で、インクが均一に広がるように注意しながら作業を行います。複数の色を使う場合は、色ごとにスクリーンを作り、それぞれのインクを重ねていくことでカラフルなデザインが完成します。


3. シルクスクリーンで使われる材料

シルクスクリーン印刷にはいくつかの道具が必要です。まず、スクリーン(メッシュ)とスキージ(インクを押し出す道具)が基本です。スクリーンはデザインを通すためのメッシュ状の布で、これがなければシルクスクリーンは始まりません。スクリーンは、ポリエステル製が一般的ですが、デザインの細かさに応じてメッシュの目の細かさが異なります。

スキージは、インクをスクリーンの上で押し広げるための道具です。硬さや形状が様々あるため、扱う素材やデザインに応じて使い分けます。インクは水性インクとプラスティゾルインクの2種類が一般的です。僕はよく水性インクを使っていますが、環境に優しく、扱いやすいのが特徴です。一方、プラスティゾルインクは熱で硬化するタイプのインクで、乾燥には熱処理が必要です。


4. エレクトロニクスにも使われるスクリーン印刷

シルクスクリーンは、実はエレクトロニクス分野でも活躍しています。例えば、プリント基板(PCB)に使われる回路のパターン印刷にもシルクスクリーン技術が使われています。微細なパターンを精密に印刷するため、電子機器に欠かせない技術の一つです。

さらに、スマートフォンやコンピューターの内部部品や、デザインラベルの印刷にもスクリーン印刷が利用されています。これにより、エレクトロニクス製品でもデザインと機能の両方が高い精度で実現できるのです。シルクスクリーンは、布や紙にとどまらず、エレクトロニクスの分野にも貢献している重要な技術と言えるでしょう。


5. 昔はやったプリントゴッコ、その技術はシルクスクリーン!

1980年代から1990年代にかけて家庭で大流行した「プリントゴッコ」は、実はシルクスクリーンの技術を家庭用に簡素化したものです。特に年賀状やグリーティングカードを自宅で手軽に作れるツールとして、日本中で広まりました。プリントゴッコでは、シルクスクリーンの原理を利用して、カラフルなデザインを短時間で印刷できたため、非常に人気がありました。

プリントゴッコを使えば、誰でも簡単にプロ並みの印刷ができたので、多くの家庭で使われました。今ではデジタルプリンターが普及していますが、このアナログな技術が持つ独特の味わいや楽しさは、今でも魅力的です。


6. フルカラーも可能なシルクスクリーン

シルクスクリーン印刷は、単色だけでなくフルカラー印刷も可能です。色ごとに異なるスクリーンを作り、インクを順番に重ねていくことで、鮮やかで複雑なデザインが作れます。この技法を使えば、Tシャツやポスターなどにカラフルなデザインを印刷することができます。

フルカラー印刷では、色の選び方や重ね方が重要で、色が重なる部分にどのような効果が生まれるかを考えながら作業します。手間がかかりますが、その分仕上がりは美しく、独自の風合いが出るため、手作業ならではの温かみが感じられます。


7. コツと注意点

シルクスクリーン印刷にはいくつかのコツがあります。まず、インクの乾燥時間を意識することが重要です。僕がよく使っている水性インクは、乾燥が遅めなので、慌てずに作業できるのがメリットです。インクを均一に押し広げるためには、スキージでの力加減が重要で、強すぎるとムラができたり、逆に弱すぎるとインクがしっかり転写されなかったりします。

また、プラスティゾルインクの場合は、熱で硬化させる必要があります。熱処理設備が整っていないとインクが完全に硬化しないため、専用のヒートプレスや乾燥機を使うのが一般的です。インクの特性に応じて使い方を変えることが、シルクスクリーン印刷の成功のカギとなります。


8. 僕が使っている道具

僕がシルクスクリーンでよく使っているのは、水性アクリル絵の具、SURIMACCAというインク、ターナーの布えのぐです。特に、水性アクリル絵の具とターナーの布えのぐは、単体で使わず、ターナーの布えのぐ専用のシルクスクリーンメディウムを使うことで、布への定着が良く、耐久性も高い仕上がりになります。

また、ターナーの布えのぐで紙に印刷したこともありますが、全く問題なくきれいに印刷できました。布用のインクですが、紙にも対応できるのは非常に便利です。布と紙の両方に使えるインクとして重宝しています。

僕の経験上、スキージやスクリーンフレームも自分に合ったものを選ぶと、作業がしやすくなります。スキージの硬さや形状を調整することで、より精度の高い印刷が可能になります。道具選びが、シルクスクリーン印刷を楽しくするポイントの一つです。

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