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【3Dプリンターニュース】仏像の盗難防止対策に3Dプリンターが!仏像のレプリカ(複製)が活躍(*’▽’)

本物の仏像(右)と3Dプリンター製作した「お身代わり仏像」

3Dプリンターニュースでは、3Dプリンターに関連する様々な興味深い情報を提供しています。

本物の仏像(右)と3Dプリンター製作した「お身代わり仏像」
【本物の仏像(右)と3Dプリンター製作した「お身代わり仏像」(左) 産経WESTより引用】

2020年7月20日にテレビで放映されていた「林先生の初耳学」をたまたま見ていたのですが、興味深いテーマが取り上げられていましたΣ(・ω・ノ)ノ!

和歌山県では、特に10年くらい前から寺社に祭られている仏像が盗難に遭っていて、その被害は8年間で200体以上にも上るということでした。

仏像が頻繁に盗難に遭うようになった背景には以下の2点が挙げられるようです。

・もともと仏像のような古美術品は人気のジャンルであるが、近年は世の中にインターネットおよびオークションが広く浸透して、簡単に高額で販売が可能となったため、最初から転売目的で仏像を盗み、販売する人が増えたこと

・人口減少と高齢化等により、寺院や寺社の無住人化が進み、地域内のコミュニティ不足により、仏像の管理が行き届かなくなったこと

上記の二つの要因が相まって、仏像が頻繁に盗難に遭うようになったようです。

そこで、和歌山県立博物館では、平成24年度から、県立和歌山工業高等学校と連携し、3Dプリンターによって精巧な文化財レプリカ(複製)を作成するようになったとのことです。

高校生が授業の中で制作した仏像は、精巧なレプリカの「お身代わり仏像」としてお寺や神社に安置し、盗難被害防止につなげる活動を行っているとのことです。

仏像のレプリカの作成手順は以下の通りです。

・仏像の形状を360度3Dスキャナーで計測

・計測したデータをパソコンに取り込み、CGソフトを使って3D化されたCGデータを作成

・3Dスキャナーで計測しきれなかった細かな凹凸や傷などは、CGソフトを使って別途補正する

・3Dプリンターで造形し、約30時間かけてプラスチック製の精巧な仏像のレプリカが完成する

・造形した仏像は、和歌山大学教育学部の学生有志がボランティアで塗装する

仏像の形状データを処理する和歌山工業高校の生徒
【仏像の形状データを処理する和歌山工業高校の生徒 産経WESTより引用】

2019年8月末時点で、県内13カ所の寺社に26体のお身代わり仏像を奉納。

専門業者に依頼すると1体数百万円の費用がかかる製作費を、授業では材料代のみで製作しているとのこと。

高校生・大学生によるお身代わり仏像の奉納ようす
【高校生・大学生によるお身代わり仏像の奉納ようす 和歌山県立博物館 主任学芸員 大河内 智之様の撮影を引用】

盗難は、10年近く前から途絶えることなく発生しているようで、ネットで調べてみると、テレビでも当初から何度か盗難と地元の高校生による盗難被害防止活動について取り上げられてきたようです。

3Dスキャナーや3Dプリンター等、最先端の技術を活用し、古美術品を守っていくこのような高校生の行為に大変感銘を受けました。ぜひ今後も継続していって欲しいと思います。

ちなみに、退避した本物の仏像は、和歌山県立博物館に展示してあるそうです。

3Dプリンターを活用したビジネスや活動、3Dプリンターの家庭や教育の現場等への普及など、今後の動向に注目したいところです(*’▽’)

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